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名探偵コナンと金田一少年その最大の違いとは

推理漫画の二大巨塔といえば間違いなくコナンと金田一。
実際に調べてみるとこの2つ以外にも結構な数の推理漫画が世の中にあるようであるが、二大巨塔と言われて上記2つ以外を挙げる人は単なるへそ曲がりであろう。

そんな2タイトルだが、殺人事件が起きてそれのトリックを暴き殺人犯と対決する、といったプロットは同様であるものの各部が異なっておりよく比較されることが多い。
「金田一は犯人自殺させすぎ」とか「コナンの犯人の動機軽すぎ」とかである。
作者も掲載誌も違うのだから違って当然であるが、これらの違いが出る根本的な理由についてあまり論じられることが無いので一応自分の意見を書く。


金田一は推理小説を漫画家したもの、コナンは少年漫画に推理要素を加えたもの
記事のタイトルに対する結論がこれ。

金田一少年の事件簿は漫画ならではの視覚的なトリックもあるのだが、基本的には話の流れをそのまま小説化できる。
殺人の舞台となる背景設定が語られ、容疑者達が続々と登場し、殺人事件が起きる。それを探偵役の人間が類まれな洞察力推理力を用いて調査を行い、ついに犯人を見つけ出し名指しする。殺人犯はすぐには犯人であることを認めず探偵役との会話の応酬となるわけだが、最終的には完璧な推理を披露され罪を認める。罪を認めた後にはなぜ殺人をしてしまったのか動機を語る。
恐らくこれが一般的な推理小説における一連の流れである。一世紀以上前に書かれたシャーロック・ホームズ『緋色の研究』から続く大まかな流れであり、今日の推理小説においてもこれを踏襲しているものがほとんどである。

ところが名探偵コナンは上記の中で調査と動機の部分が簡略化されている。推理に必要なパーツはすぐさま手に入る上に、動機はとってつけたようなものばかり。
連載時期を見れば明らかであるし、コナンの作者も認めていることなのだが、名探偵コナン自体が金田一少年の事件簿のヒットを受けて作られた作品である。そういった事情があり、金田一少年の事件簿と全く同じテイストに出来なかったことや、金田一少年の事件簿は1つの事件が長すぎるといった批判(が当時からあった)を汲んでこういった構成にしたのだろう。また、基本的には1つの事件で死ぬのは1人までである。

これについてどちらが良い悪いというのは無いだろう。
推理小説における3つの柱といえば、超有名な①who done it だれが?②why done it なぜ?③how done it どうやって?というものがあるのだが、①②③全てを包含していなければならない必然性は特に無く名探偵コナンの場合は②を省略している。(もっと言えば、③が分かることにより①もついでに解決され、「このトリックが使えるのはあなたしかいない!犯人はあなただ!」のようなロジックも多いのだが。)
もっと言ってしまえば、①②③全て無くても通用している作品がある。刑事コロンボとその影響を強く受けている古畑任三郎シリーズがそうだ。犯人も殺し方も分かっているし、犯行動機もうっかり殺しちゃった場合や単なる権力欲の場合が多く、見ている側はそれを早い段階で知っている。(テレビドラマであるからこそ、無実の容疑者に有名俳優を起用できなかったり、時間的な制約が大いにあるというのはもちろんあるのだが。)
とはいえ、いわゆる基本的な推理小説は金田一少年の事件簿スタイルがほとんどである、ということを念頭に置いて以下を読んで頂きたい。


コナンはヒーローであるが、金田一は単なる探偵役
江戸川コナン(工藤新一)は名探偵コナン作中における主人公である。日本語の主人公を英語にした場合、日本語的な意味でのニュアンスを汲めているのは恐らくヒーローなのだと思う。
コナンは純然たる少年漫画のヒーローなのだ。だからこそ推理能力に長けているばかりでなく、容姿や家柄についても(ほとんど)粗がない。

対する金田一少年はヒーローではない。主人公ではあるのだが、少年漫画的なヒーローとは一線を画す存在である。あくまで推理小説における探偵役でしかない。多少メタ的な言い方をしてしまえばトリックの解説係であるとも言える。
だからこそ金田一少年は三枚目である。推理能力だけは高いものの、その他に至っては酷いとされている。シャーロック・ホームズや明智小五郎こそ才色兼備で文武両道の多彩なイメージがあるが、推理小説の探偵役はどちらかというと何から何まで優れた人物というのはそう多くない。これは、繰り返してしまうが、推理小説として見た場合の主人公は単なる探偵役解説役に過ぎないからである。(実際に、推理小説の中には主人公の推理力がほとんど大したことなく、偶然と幸運によって犯人を見つけるものもある。別にそれでもいいのだ。あくまで謎の解説役に過ぎないからである。)


戦うべき敵が違う
コナンは黒の組織で金田一は高遠だから違うでしょ?という話ではない。

コナンが純然たる少年漫画のヒーローであるとしたら、ヴィラン(悪役)は殺人犯なのだろうか。
実は違う。コナンの戦っている相手は人でなく、「謎」そのものだと思う。
すなわち名探偵コナンとは、ヒーローであるコナンが、トリック等といった「謎」と戦う物語なのである。
だからこそ犯人の動機はどうでもいい。どんな理由で人を殺すかということよりも、「こんなトリックを使って(例えば)アリバイを作ったのかー!」と思わせることが大事である。
推理小説における探偵が解説役であるとしたら、名探偵コナンにおける犯人は「トリック制作職人」でしかないわけだ。そんな奴に紙面を割いてまで結末がどうなったかのフォローをしてやる必要もない。自分を犯人と突き止めた小五郎(話によっては園子や阿笠の場合もあるが)を恨みに恨みつつ獄中で発狂して自殺しても知ったこっちゃないわけである。

対する金田一少年は犯人の動機やその後についてもかなり描写している。
金田一少年の事件簿における金田一一は主人公ではないと先ほど書いた。
主人公、と言って適切かどうかは分からないが、金田一少年の事件簿において物語の中核を担うのは殺人犯であるからだ。
ヒーローとも言えないし、ダークヒーローと言ってもいいか分からないが、中核を担う人物としての犯人には多くの紙面が投入され、自殺や自殺しなくとも獄中での様子が描かれる。動機についてもアッサリ語られることはない。
これは、その事件における本当の中心人物は探偵役ではなく殺人犯である、という考えに基づいているのではないだろうか。(シャーロックホームズ『緋色の研究』でも犯人による独白パートが非常に長い。)
つまり、金田一少年の事件簿を始めとする数多ものの推理小説は探偵役VS殺人犯という構図なのである。(ほぼ間違いなく探偵役が最終的には勝つものの、殺人犯がおざなりにされることはない。)


終わりに
比較してああだこうだ言われがちなコナンと金田一であるが、そもそも作品の出発点がまるで違うということがお分かり頂けただろうか。
(過去にゲーム上でコラボしたようだが)コナンはコナン世界の人間であり、金田一は金田一世界の人間でしかないわけである。どちらが推理力が上だとか、賢いだとか、素晴らしい探偵であるかという議論自体がナンセンスである。

ちなみに余談となるが、犯人を自殺に追い込むイメージの強い金田一少年。実は最後に犯人を自殺させたのは黒死蝶殺人事件、とかなり昔である。
それ以降の犯人は意外ではあるだろうが、全く自殺させていない。最終的に犯人が死ぬパターンは、高遠に「フッやはり操り人形は操り人形ですね。私の美しい犯罪計画が」というテンプレセリフと共に殺されているのみである。つまり、高遠さえいなければ最近の金田一少年は犯人を一切殺さずに捕まえられているというわけだ。
そもそも金田一一のみならず、金田一耕助の頃から犯人は死にまくっていた。そして耕助がそのことについて心を痛めている描写もある。
金田一少年が高遠との決着をつけた時(つまり連載が終わる時)こそ、偉大なる祖父から孫へと受け継がれた悲願たる「犯人を殺さずに捕らえる」が達成される瞬間なのかもしれない。その時こそ金田一一は金田一耕助を超えるのだろう。
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コメント

No title

漫画でも一番興味無いのが推理とか探偵とかいうジャンルだわ
大人向けだと攻殻機動隊とか?は少し違うか
そう考えると人気のジャンルなんかなー
薬師寺涼子とかあったな あとミルキィホームズはわりと好きだったけど

No title

ユンカース:
金田一もコナンも面白いわ(´・ω・)
あともう一つ有名な推理漫画あるからいつか紹介するわ(´・ω・)

No title

Q.E.D. -証明終了- が好きだけどへそ曲がりだったのか……

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